これまでカロリーが高いと太りやすいと考えられてきましたが、最近では単純にカロリーの数字だけを見るのではなく、カロリーの内訳を見ることで同じカロリーでも太りやすいもの、太りにくいものと差が生まれると考える人が増えてきました。
2月4日のこの差って何ですか?ではチョコレートにも太りやすいもの、太りにくいものがあるとして5種類中から太りやすいチョコランキングを検証していました。
比較したのはミルクチョコ、ホワイトチョコ、ビターチョコ、抹茶チョコ、アーモンドチョコ。解説してくれたのは番組でもおなじみ、東京慈恵会医科大学付属病院管理栄養士の赤石定典先生。
チョコのカロリー
5種類のチョコそれぞれ100gあたりのカロリーを比較してみると次のようになります。
- ミルク=558cal
- ホワイト=588cal
- ビター=570cal
- アーモンド=583cal
- 抹茶=532cal
日本食品成分表2015年版七訂より
5種類ともほとんど変わりはありません。
太りやすい太りにくいは食物繊維の差
太りやすい、太りにくいの違いは含まれる食物繊維の差といわれています。よく聞かれるベジファーストは、食事の際野菜を先に食べることによって、野菜に含まれる食物繊維の働きで、糖の吸収を緩やかにし、血糖値の上昇を防ぐといわれます。
チョコレートの原料であるカカオには食物繊維がたくさん含まれています。カカオからカカオ豆を取り出し発酵や乾燥を経てペースト状にしたものがカカオマスと呼ばれるチョコレートの元。
カカオマス自体は食物繊維がたくさん含み糖の吸収を抑えてくれる食材といえます。
ビターチョコが一番太りにくい
甘くないビターチョコがイメージ的に一番太りにくそうですが、実際一番太りにくいそうです。
ビターチョコには定義があって「カカオが40%以上使われている」チョコ。実際は70%前後の使われているものが多いようなので、カカオを70%含むビターチョコで考えると、100g中に食物繊維が12g含まれることになります。
ゴボウ1本分には10,3gといわれていますからかなり多いことがわかります。この食物繊維が腸に膜を張り糖が吸収されにくくなり、ひいては太りにくくなります。
ホワイトチョコが一番太りやすい
ホワイトチョコはココアバターから作られますが、カカオからココアバターを作る過程で食物繊維がほぼ取り除かれてしまいます。ホワイトチョコレート100g中に含まれる食物繊維は0.6gとビターチョコの20分の1。
さらにココアバターに砂糖とミルクをたっぷり加えてホワイトチョコができますが、食物繊維がほとんど含まれていないので糖の吸収が抑えられずに太りやすいチョコということになります。
太りにくいチョコランキング
抹茶チョコはホワイトチョコに抹茶を入れて作ります。なのでホワイトチョコ同様食物繊維がほとんど含まれません。100g中に含まれる食物繊維は1.6g。抹茶の分が加わるものの糖の吸収はおさえづらいチョコといえます。
ミルクチョコは100g中3.9g、アーモンドチョコはアーモンドに含まれる分が加算され6.7g。ということで太りにくいチョコランキングは次のようになりました。
- ビターチョコレート
- アーモンドチョコレート
- ミルクチョコレート
- 抹茶チョコレート
- ホワイトチョコレート
管理人個人としてはこの中で一番好きなのはホワイトチョコなので、今後ちょっと気にしそうです。
チョコファースト?
番組の中で赤石先生が提唱したのが「チョコファースト」。先生の造語だと思われますが、食事の20分前にチョコを食べて食事中の血糖値上昇を防ごうということだそう。食べるチョコはもちろんビターです。
先生によると、ビターチョコを食事前に食べることによって、食物繊維によって糖の吸収をおさえるのはもちろんですが、同じくチョコに含まれるカカオポリフェノールにより満腹中枢を刺激するレプチンが分泌され、食べ過ぎを抑える効果もあるということ。
ちなみに食べる量は板タイプなら2カケ、粒なら3粒が目安とのこと。昼食時など必ずしも野菜を食べるとは限らないので、チョコファーストはやってみてもいいかもしれません。
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